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1. 環境問題と住宅業界
21世紀は環境の世紀と云われていますが、地球温暖化やヒートアイランド現象、またマンションの建替えに関わる建築廃材の問題など環境にまつわる諸問題は山積しております。特に地球温暖化については、特段の対策がとられないとしたら地球の平均温度が10年間で約0.3℃上昇、今世紀末までには約3℃も上昇し、それにより海面が最大で約1m上昇するといわれています。
その対策として地球温暖化防止京都会議で決められたCO2などの温暖化ガスの削減目標は、2008年から2012年までの間に1990年ベースから6%削減しなければなりません。そのうち民生部門の中で住宅・建築物の省エネルギー性能の向上で約40%の削減が課せられています。しかしながら住宅部門においてそのための施策はというと、次世代省エネ基準を設けてそれをクリアーしたときに住宅金融公庫の割増融資を受けられる程度のもので、その基準についても欧州各国に比べると甘いものです。その他の具体的な施策となるとあまりとられておらず、ほとんど手をこまねいているというのが現状です。また、具体的な方法についても冷暖房の温度を少し我慢して省エネをしようなど、住む上での快適性を犠牲にしたような方法であるため実効があがるとは考えにくいものです。
住宅業界が社会に与える影響は経済的にも社会ストックという面でも大きなものがあると同時に環境面でも大きい影響をもっています。しかしながら、住む上での快適性を無視して事業を進めることはできません。あくまでも快適な暮らしができ、環境に配慮した住まいを提供していくことが、私たちの社会的責務だと考えます。

2. 少子・高齢化社会の進行とマンション建替え
 わが国の出生数推移を見ると第2次ベビーブームの73年が209万人となりましたが、それ以降80年に158万人、90年122万人、2000年119万人、2001年は117万人と年々減少しています。また、国立社会保障・人口問題研究所の推計によりますと2006年をピークに日本の人口は減少していきます。さらに10年後には60歳以上の人口が全体の30%を占めるようになり、まさに老齢化社会の到来ということになります。少子・高齢化が進むと、社会全体の活力の低下、経済成長の鈍化、将来世代の社会保障負担の増大といったさまざまな問題が顕在化することが予想されます。そういった中で、例えばマンションが老朽化したから建替えるなどということが容易にできるとは到底考えられません。
現実問題として10年後には築30年超のマンションが約100万戸になります。日本のマンションは国土交通省の統計によると平均38年で建替えられているということですから、あと10数年後には約100万戸のマンションの建替え問題が現実のものとなってくるというわけです。
 2002年12月マンション建替え円滑化法が施行され、建替えに関しての具体的な法整備がなされ、区分所有者の5分の4の決議で建替えが決定されますが、入居者の高齢化が進み、経済的、肉体的かつ精神的事情を考慮したときに果たして建替え決議がスムーズにできるものなのでしょうか。
建替えを促進する方法よりは、現状の建物を長持ちさせる改修を行う方がはるかに現実的な方法ではないでしょうか。少なくとも今後建てられるマンションについては、30数年で建替えなければならないような建物をつくるべきではなく、より耐久性の高い建物を建築し、後世に対して良質な社会ストックを残すことが我々の義務ではないかと考えます。

3. 外断熱工法の必要性
 外断熱工法は、ご承知のとおり耐久性が高く、省エネ性能に優れ、結露が発生しないなどの快適な住環境を創造するための優れた工法で、欧米では当たり前の工法です。
前段で述べたように環境面からも社会資本の面からも、環境にやさしく、耐久性の高い建物を建てること、或いはそのような建物に改修していくことは、社会が求める喫緊の課題であります。このような課題を解決するためには外断熱工法が有効であることは、いうまでもありません。
我々住宅業界に従事するものには、日本の住環境に潜む諸問題を改善し、「持続可能な社会の実現」に貢献するため、少しでも良質な社会資本の形成に努める義務があります。それを実現する方法として外断熱工法を積極的に推進し、豊かな社会実現のために「外断熱懇話会」を発足させたいと思います。

以 上

 
 


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